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テスラ初の黒字化 年100万台視野へ EV量産競争、GMやVW猛追

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米テスラは2022年までの販売台数が100万台超になるとの見通しを示した=AP

電気自動車(EV)の市場争奪戦が本格化してきた。専業の米テスラは、2022年までの年間販売台数が20年比倍の100万台超になるとの見通しを示した。首位の座にあるシェアをさらに高める狙いだが、足元では米ゼネラル・モーターズ(GM)など既存車大手も急ピッチで量産準備を進める。基幹部品となる電池素材の取り合いも激しさを増しそうだ。

「決定的な年だった」。テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、電話会見で20年をこう振り返った。同社の世界販売台数は49万9647台と19年に比べ36%伸びた。米国に加え、新型コロナ禍でいちはやく経済が急回復した中国での需要を取り込んだ。IHSマークイットによると同じ20年の自動車業界の世界販売見通しは7679万台で14%減。市場動向とは一線を画す台数成長となった。

20年12月通期決算は売上高が前年同期比28%増の315億3600万㌦(約3兆2000億円)、最終損益が7億2100万㌦の黒字(19年12月通期は8億6200万㌦の赤字)。通期ベースで最終黒字を計上したのは10年の上場以降で初めてだ。

21年以降の世界販売台数については50%を上回る伸び率で成長が続くとの見通しを示した。2年内に年間販売台数が100万台を突破し、SUBARU(スバル)やマツダといった中堅メーカーに並ぶ規模を見据える。21年中には独ベルリン郊外と米テキサス州で建設中の新工場が稼働を始め、生産面でも年100万台体制が整う。

EV最大手として強気の計画を崩さないテスラだが、ガソリン車大手も脱炭素政策の広がりを背景に急速に電動化シフトを進めている。GMは35年までに乗用車を全面的に電動化する方針を盛り込んだ経営目標を発表した。ガソリン車やディーゼル車の販売を取りやめ、EVなど二酸化炭素(CO2)を排出しないゼロ・エミッション車への全面移行をめざす。

EVシフトを鮮明にするため、企業ロゴも電気プラグをイメージしたデザインに刷新した。「北米のEV市場でテスラを抜く」。GMのメアリー・バーラCEOは最近、公の場でテスラを名指しすることさえいとわなくなった。調査会社によると同社は20年に世界で19年比2.5倍の約22万台のEVを販売した。伸び率ではテスラを上回る。

GM、57年ぶりにロゴ変更: 日本経済新聞

電気プラグをイメージしたGMの新ロゴ

独フォルクスワーゲン(VW)も25年に世界販売の2割前後をEVに切り替える。今後5年間でEVとソフトウエア分野に620億ユーロ(約7兆8000億円)を投資する方針だ。日本勢もトヨタ自動車が20年代前半に世界で10車種以上を展開するほか、日産自動車も23年度までに8車種以上を投入する。

資本力ある大手の本格参入は「やせ我慢」(ホンダ幹部)の消耗戦を招く可能性がある。中国ではテスラもすでに地場メーカーとの競争で値下げを繰り返しており、20年には主力の「モデル3」で3割の値下げに踏み切った。ブランド力が強みの同社だが価格維持が難しくなっている。20年10~12月期は6四半期連続で最終黒字を保ったものの、環境規制に伴う排出枠(クレジット)の売却収入が無ければ赤字になっていたとの指摘もある。

テスラの1月27日終値ベースの時価総額は8190億㌦と、年間販売台数で約20倍の規模を持つトヨタ(約24兆円)の約3.5倍に上る。金融緩和の長期化を背景としたカネ余りで投機的な売買も膨らんでおり、予想PER(株価収益率)は200倍超に達する。SBI証券の遠藤功治氏は「テスラの株価は指標で論理的に説明できる水準ではない」と話す。

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