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あのアップルが・・・ついにEV参入か

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米アップルが電気自動車(EV)市場への参入を目指し複数の車メーカーと交渉

2019年1月に従業員200人以上を解雇して中止したと見られていた自動運転車開発プログラム「プロジェクト・タイタン(Project Titan)」が復活したのだろうか。
アップルは自社製品のスマートフォンやパソコンなどを委託生産している。それらに比べて大きな設備投資が必要なEVとなると、当然ながら他社へ生産を委託することになるだろう。では、どこへ委託するのか。EVといえども「自動車」なので、自動車メーカーに委託するのが自然だ。
韓国・現代自動車が8日に出した声明で交渉していると認めた。アップルのEV参入の観測報道は様々出ていたが、自動車大手が交渉の事実を公式に認めるのは初めて。資金力とブランド力を備えるアップルのEV進出が実現すれば、車産業の秩序や常識を揺さぶることになり、自動車メーカーには激震が走っている。

「アップルは現代自をはじめとする世界の様々な自動車メーカーと協議中であると理解している」。韓国メディアが「アップルが2027年の自社ブランドEVの発売に向け、車両や車載電池の生産などで現代自グループと協業する交渉を進めている」と報道したのを受け、現代自はこんな内容のコメントを出した。

アップルはコメントを避けた。現代自は「話し合いは初期の段階で、何も決まっていない」と慎重な表現にとどめたが、株式市場は早くもアップルとの協業による成長期待を織り込み始めた。8日の韓国株式市場で現代自株は前日終値比で19%上昇。グループ会社の起亜自動車も8%、部品メーカーの現代モービスも18%高騰した。

アップルはかねてモビリティー分野への進出に意欲があるとみられてきた。社内で約5千人が自動運転技術の開発に携わっていることが過去の資料で明らかになっている。17年ごろから本社のあるカリフォルニア州内で公道走行試験を始め、19年には米スタンフォード大学発の自動運転スタートアップも買収した。

アップルはスマートフォン「iPhone」などの開発を通じて半導体やセンサー、電池、人工知能(AI)などの技術を蓄積している。これらはEVや自動運転の開発にも応用できるとされる。スマホと同じようにEVも製造設備を持つ外部企業に組み立てを委託することで、早期に製品を市場に送り出す考えとみられる。

iPhoneが生み出す高い収益に支えられた圧倒的な資金力も、EV参入にあたっての強みとなりそうだ。アップルの20年9月期の研究開発投資は187億5200万ドル(約1兆9400億円)と、トヨタ自動車(20年3月期は1兆1100億円)の約1.7倍、米テスラ(19年12月期は13億4300万ドル)の約14倍に上る。

米IT(情報技術)大手ではGoogleの親会社、米アルファベット傘下のウェイモも自動運転技術の実用化に向け、日産自動車や仏ルノーなどと提携している。自動運転のAI開発に必要なソフトウエア人材を豊富に抱える巨大テック企業が、自動車市場でも技術革新をリードする構図になってきている。

これまで車の開発はエンジンが中心だったが、EVは「走るスマホ」とも言われ、電気まわりに近い部品やシステムが多いため車体開発へのハードルが下がる。とはいえ、これまでデジタル機器などの開発が主力だった電機メーカーが自ら部品を集め、自動車を製品としてまとめることは容易ではなく、英家電大手のダイソンはEV参入を目指したが、断念した経緯もある。

このため新規参入組は自動車の車体・部品メーカーとの提携・協業や技術者の引き抜きが必要になっている。ソニーは20年1月に開かれたデジタル技術見本市「CES」で、自動運転EVのコンセプト車「VISION-S」を公表。独ボッシュや独コンチネンタルなど車部品大手の協力を仰ぎ、車体の製造はオーストリアのマグナ・シュタイヤーに委託した。

EV参入を目指す台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は21年1月4日、中国の新興EVメーカーである拝騰(バイトン)と提携を発表。鴻海はアップルからスマホiPhoneの生産を受託している間柄でもある。

ただ、電池を巡りパナソニックなどと組み、EV大手となったテスラは、自社で組み立てていることもあり、年間販売台数が50万台近くになったのは20年。03年の創業から約17年かかった。成長力への期待から時価総額では20年に自動車業界で首位に躍り出たが、車載電池の供給力には今も限りがあり、販売台数ではトヨタや独フォルクスワーゲン(VW)の約20分の1の規模だ。

車体を生産委託すれば、テスラのような時間はかからないとの見立てもあるが、アップルのEV参入計画の行く手にも、多くの壁が立ちはだかる可能性が高い。

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