日本の自動車産業を支えているのは、自動車部品メーカーといっても過言ではない。デンソーは、世界第1位のロバート・ボッシュ(ドイツ)と猛烈な競争を繰り広げており、アイシン精機も順調に業績を伸ばしている。日本の大手自動車部品メーカーは、技術力と生産効率の高さを武器に、世界へ打って出ようとしている。
1台の完成車に必要な自動車部品は約3万点
売上高(2018-2019年)
2017年、2018年は米国での自動車販売が好調で中国では一部落ち込みを見せたものの、売上高は堅調な推移を見せてきた。
しかしコロナウイルスの影響による自動車産業全体の落ち込みに加え、自動車のEV(電気自動車)化の加速によって、今後自動車部品メーカーは大きな変革を余儀なくされている。
順位 | 企業名 | 売上高 | 純利益 |
1 | デンソー | 5兆3,620億円 | 2,545億円 |
2 | アイシン精機 | 4兆0,431億円 | 1,101億円 |
3 | ブリヂストン | 3兆6,501億円 | 2,916億円 |
4 | 住友電工 | 3兆1,780億円 | 1,181億円 |
5 | パナソニックAIS | 2兆9,831億円 | (561億円)*営業利益 |
6 | 豊田自動織機 | 2兆2,149億円 | 1,527億円 |
7 | 矢崎総業 | 1兆9,266億円 | ? |
8 | マニエッティ・マレリCKホールディングス | 1兆9,115億円 | ? |
9 | ジェイテクト | 1兆5,208億円 | 246億円 |
10 | トヨタ紡織 | 1兆4,064億円 | 215億円 |
11 | 日本精工 | 9,914億円 | 558億円 |
12 | 住友ゴム工業 | 8,942億円 | 362億円 |
13 | 豊田合成 | 8,407億円 | 233億円 |
14 | 小糸製作所 | 8,263億円 | 729億円 |
15 | NTN | 7,336億円 | -69億円 |
16 | 日本発条 | 6,810億円 | 71億円 |
17 | NOK | 6,695億円 | 34億円 |
18 | 東海理化 | 5,076億円 | 180億円 |
19 | フタバ産業 | 4,617億円 | 35億円 |
20 | スタンレー電気 | 4,341億円 | 403億円 |
21 | 日本特殊陶業 | 4,250億円 | 428億円 |
22 | KYB | 4,122億円 | -248億円 |
23 | テイ・エスティック | 4,120億円 | 258億円 |
24 | ケーヒン | 3,492億円 | 157億円 |
25 | シマノ | 3,480億円 | 539億円 |
26 | ミツバ | 3,333億円 | -70億円 |
27 | ユニプレス | 3,278億円 | 129億円 |
28 | タチエス | 3,005億円 | 19億円 |
29 | ショーワ | 2,867億円 | 191億円 |
30 | エクセディ | 2,824億円 | 130億円 |
業界マップ
自動車を作るのに必要な部品は、実に3万点に上る。自動車メーカー(完成車メーカー)のほとんどは、その部品の多くを外注に依存している。アウトソーシングしている部品は、マフラーなどのエンジン関連やトランスミッション、ブレーキ、ガラス、ランプ、シート、カーオーディオなど多種多様だ。
総合カテゴリ
複数のカテゴリーの製品を提供している企業を「総合」として分類した。自動車部品国内最大手のデンソー、2位のアイシン精機、トヨタグループ発祥の豊田自動織機、自動車部品世界最大手のボッシュ、日立グループの日立金属、日立オートモーティブシステムズが該当する。
エンジンカテゴリ
エンジン関連の部品を提供している企業を「エンジン」として分類した。マフラーのフタバ産業、スパークプラグを生産している日本特殊陶業、エンジンの制御システムを生産しているケーヒン、フタバ産業と同じくマフラーを生産している三五、燃料ポンプなどの愛三工業。排気系部品のユタカ技研が該当する。
駆動・制動部品カテゴリ
足回り部品やブレーキ部品などを提供している企業を「駆動・制動部品」として分類した。ステアリングシステム・ベアリング部品のジェイテクト。ショックアブソーバーなどのKYB・ショーワ。ブレーキのアドビックス・アイシン高丘・曙ブレーキ・日信工業。アルミホイールの中央精機が該当する。
車体カテゴリ
主にボディーに関する製品を提供している企業を「車体」として分類しました。トヨタ車体は現在完成車の生産を行っていますが、自動車部品メーカーとした。他にはボディー・シャシー部品の豊田鉄工、プレス部品のユニプレス、車体部品のジーテクト・エフテック・プレス工業が該当する。