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日産、ホンダ、マツダ、日本の新EVに注目!トヨタのEV戦略は?

投稿日:2020年10月18日 更新日:

電気自動車(EV:バッテリーのみで駆動する自動車)の市場規模の拡大が止まらない。テスラをはじめとしたEV市場の普及拡大が加速する下地は整いつつあり、2030年の世界のEV市場を1817万台と、従来予想である1393万台から上方修正した(大和証券キャピタル・マーケッツ)

2020年9月、米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事が「2035年までにインターナルコンバッションエンジン(ICE)の新車販売を禁止する」と発言した。ICEとは内燃機関を意味する。要するにカリフォルニア州では今後、ガソリン車、ディーゼル車の新車販売を禁止していくということだ。
その前日には、米テスラのイーロン・マスクCEOが「2023年を目途に2万5000ドル(約265万円)の新型EVの量産を目指す」と発表している。こうした世界のEV拡大の動きに対して日本国内でもEVの開発が加速している。

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■ ホンダ初のEV「ホンダe」

ホンダとしては初となる量産電気自動車である「ホンダe」が2020年8月27日に発表された。発売開始は10月30日からとなる。2020年9月下旬の時点で、事前予約の段階で第1期の販売予定台数に達したため早々とオーダーストップとなっているほど人気だ。
ホンダによると、同車の開発の起点となったのは欧州だという。背景にあるのは、欧州共同体(EU)の執行機関である欧州委員会(EC)が積極的に推進している欧州グリーンディール政策に基づく、世界でも最も厳しいレベルのCO2規制である。EUは2021年からCAFE(企業単位で達成しなければならないCO2の排出量平均値)規制をさらに厳格化する。その対応として自動車メーカーはEVやプラグインハイブリッド車を主体とした電動車の販売が必須となっている。
そうした中、ホンダでは、EVを欧州に投入する場合、「スモールサイズでもホンダらしさを表現するEVを投入しよう」との発想になったという。つまり、欧州市場を強く意識して企画されたのが「ホンダe」である。
ホンダのEV開発、市場投入は世界各地で戦略が異なる。中国では北京モーターショーで「ホンダSUV e:コンセプト」を世界初公開し、欧州市場を起点に発案された「ホンダe」とは別の電動化戦略を打ち出している。また北米市場では、ゼネラル・モーターズ(GM)が主体となって開発した「アルティウム」バッテリーとEVプラットフォームをベースにホンダがデザインしたモデルを2023年夏に市場導入することを発表している。 こうして世界市場を見わたした上で日本EV市場での「ホンダe」の商品性を見てみると、“都市部や都市部周辺に居住する、生活に余裕がある層に向けた、環境対策イメージするファッショナブルな商品”という立ち位置となる。そのため、日本での予定販売台数は年間1000台にとどまっている。

「日産アリア」のボディーサイズは全長×全幅×全高=4595×1850×1655mm。ホイールベースは2775mmと公表されている。

■日産 リーフだけじゃない「ARIYAアリア」を開発

鳴り物入りで量産型電気自動車(EV)の「リーフ」が登場してから、はや10年。日本ではEVの先駆けとされる日産から、新たなEV専用モデル「ARIYA(アリア)」が発表された。発売時期は2021年中盤を予定している。同社がこれまで培ってきたEV開発のノウハウと最新のコネクテッド技術を融合させた、完全新設計のクルマである。リーフと同様、エンジンを搭載しない純粋な電気自動車だが、モーター駆動の特徴を運転する楽しさにも生かして各種の制御やメカニズムを進化させた。

MAZDA MX-30 今秋発売|コンパクトSUV|マツダ

■マツダ初のEV「MX-30」

マツダは新世代商品群の第3弾である新型コンパクトSUV 「MAZDA MX-30(エムエックス サーティー)」のマイルドハイブリッドモデルを2020年10月8日から発売した。価格は242万円~339万3500円(消費税込み)。MX-30のEVモデルは、2021年1月に発売を予定している。
丸本社長はMX-30マイルドハイブリッドモデルのオンライン発表会見で、マツダの電動車戦略について「『サスティナブルZoom Zoom宣言2030』(注:2017年に発表した経営戦略ビジョン)のなかで公表しているようにウェル・トゥ・ホイール(化石燃料の掘削から輸送時、動力源としての利用時までの総括的なCO2削減を考慮する)の考え方で、世界各地域の社会状況などを踏まえて、(様々な電動技術を適材適所で展開する)マルチソリューション戦略を目指す」と説明した。
また、会見での質疑応答の中で、マルチソリューション戦略の一環として、2022年からマツダ・スモール商品群(「MAZDA3」などCセグメント車)にロータリーエンジンを発電機として使うレンジエクステンダー型EVの導入を進めていることを明らかにした。
マツダは、そうした新しい電動マルチソリューションの第1弾としてMX-30を位置付けているという。

■トヨタのEV戦略は?

トヨタのEVに関する動きはあまり目立たないと感じている人も多いだろう。
トヨタは、日産が「リーフ」の量産に向けて、EV関連で積極的に投資する姿を俯瞰してみていた。
こうした状況について、ある幹部はトヨタ戦略のモットーを「Wait & See(じっくり構える)」と表現した。ここでいう「Wait (待つ)」とは、何もしないで待つのではなく、中長期の経営戦略と、それに伴う基礎技術の研究開発を着々と進めながら、「See(状況観察)」して「時を待つ」という意味だ。そして「時」とは、量産車市場からの需要が明確になることを指す。
トヨタはEV計画を前倒し、2020年に中国で自社開発の量産型EVを本格導入するのを皮切りにグローバルで車種展開を拡大し、2020年代前半には10車種以上をラインアップする、としている。
HVで国内の自動車業界を引っ張ってきたトヨタも、EVへの普及に向けて「協調」の姿勢で多くの企業と新しいビジネスモデルの構築に取り組んでいくことだろう。

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