2020年ニュース

どうなる車のサブスク!KINTO・クリックモビ・マンスリーオーナーの比較

投稿日:

自動車メーカー各社が、クルマを月定額で利用できるサブスクリプションサービスに力を入れはじめている。
コロナ禍を追い風に、クルマの新たなサービス提供のかたちとして、サブスクは広まっていくのだろうか。

クルマのサブスクリプション(サブスク)とは

「モノ消費からコト消費へ」といわれるように、動画のNetflixや音楽のSpotifyなど、月額定期料金でサービスを利用できるサブスクリプションが広がりを見せている。車でも、月々定額のサービスが自動車メーカー各社から出始めている。
車のサブスクは、自動車の購入代金、登録諸費用、税金、メンテナンス費用や保険料などがすべて込み、毎月定額で車に乗れるサービスのことを指す。
では、従来のカーリースとの違いは何だろうか。まず、サブスク、カーリースとも一定の期間利用できる点やナンバープレートがレンタカーのように「わ」ナンバーとならないといった点は同じ。
一方カーリースの場合は、中途解約すると一律で違約金や解約金が発生する一方、サブスクの場合は利用者の海外転勤や死亡などの条件を満たす場合には、違約金・解約金が免除されるケースが多い。
またサブスクには任意保険やタイヤ保証料、ドライブレコーダーのオプションなどカーリースにはない各社独自のサービスも用意されている。

サブスクのメリット

初期費用が安い

サブスクの場合、新車をローンで購入する際に必要な頭金は不要。また登録諸費用もすべて月額に含まれているのでこちらも購入時に支払う必要もなく、面倒な契約手続きも必要ない。
つまり初期費用を抑えて新車に乗り始められるので、ユーザーは毎月一定の金額さえ支払えば、あとは駐車場代及びガソリン代さえ用意すればよいことになる。

税金や保険料がコミコミ

車を所有していると毎年支払わなければならないのが自動車税。毎年支払いを忘れたり、思った以上の金額を請求されて急いでお金を用意したという経験がある方もいるのではないだろうか。
サブスクは自動車税も毎月の支払額に含まれているのでそんな悩みは不要である。故障やトラブルの心配も少なく車検も不要、月々定額の費用だけで、急な出費は抑えられる。
加えて自賠責保険や、サブスクによっては任意保険もコミコミのプランを用意しているので、保険料の支払いも安心だ。特に保険料の高い若者におすすめのサービスといえる。

ライフスタイルの変化に対応できる

購入当初はコンパクトカーで十分だと思っていても、3年も経てば家族が増えるなどして不便を感じることもよくある。
その反対にミニバンを購入したが、子供も独立したのでいっそクーペにでも乗り換えようか、といったこともあるだろう。
中には1年や2年といった短い期間で乗り換えられるサブスクもあり、ライフスタイルの変化に柔軟な対応が可能だ。
サブスクは、転勤や事故・怪我など、ライフスタイルが目まぐるしく変化する時代に適したサービスといえる。

安心・充実!トヨタのサブスク「KINTO(キント)」

■トヨタ「KINTO」とは?

トヨタは2019年2月、国内自動車メーカーの中でいち早くサブスクリプションサービス「KINTO」を開始し、着々とラインアップの拡充などを図っている。3年間で1台のトヨタブランド車に乗車できる「KINTO ONE」と、3年間で最大6種類のレクサスブランド車を乗り継ぐことができる「KINTO FLEX」の2種類のサービスが目玉だ。 

KINTO ONEのサービス概要

KINTO ONEは2020年7月現在、パッソ、ヤリス、カローラ、クラウン、RAIZE、ハリアー、ハリアーモデリスタ仕様、ランドクルーザー、ランドクルーザーモデリスタ仕様、ヴォクシー、ノア、エスクァイア、アルファード、アルファードモデリスタ仕様、ヴェルファイア、ヴェルファイアモデリスタ仕様、レクサスLS、レクサスUXの19車種がラインアップされている。
ほぼ全てのトヨタブランド車とレクサスブランド車を追加する計画を表明しており、今後もラインアップ拡充が続きそうだ。契約年数はレクサス車が3年、その他車種は3年、5年、7年から選択可能。対象エリアは全国を網羅している。
利用方法は、KINTOサイトで車種やグレード、エクステリアカラーやインテリアカラー、ドライブレコーダーなどの各種オプション、希望ナンバー、車の受け取りやアフターサービスを受ける販売店などを選択し、必要事項を入力・送信する。リース契約審査の結果はメールで通知され、通過後はサイトで本契約の手続きを行う。後日、販売店から車両登録に関する書類一式が届くので、本人確認書類とともに提出し、納車の日程調整を行う流れとなる。
月額利用料には、車両代金のほか任意保険や車検、メンテナンス、重量税などの各種税金、登録にかかる諸費用、エンジンオイルやタイヤ、ウォッシャー液などの消耗品も含まれる。
サービス面では、ライフスタイルに合わせて割安な手数料で別のクルマに乗り換えることが可能な「のりかえGO」サービスも実施している。3年プランでは1年半、5・7年プランでは3年目以降、任意のタイミングで新規契約を結び、別車種に乗り換えることができる。
手数料は申し込みのタイミングによって変動し、月額利用料の1カ月分から最大6カ月分となっている。

KINTO FLEXのサービス概要

KINTOでは、レクサス車を堪能できる「KINTO FLEX」も用意されており、レクサスLSやES、IS、RC、LX、RX、NX、UXの中から、1年ごと、あるいは半年ごとに好みの車両に乗り換えることができる。

このほか、一部販売店では中古車を活用したKINTO ONEサービスも提供している。より安価でコミコミ料金のサービスを受けることができるため、初めてマイカーの購入を検討する人などに向いていそうだ。

トヨタはモビリティカンパニーに向け販売ネットワークの変革に着手しており、各販売店も独自サービスを提供するなどさまざまな取り組みが本格化し始めている印象だ。

来店不要!日産のサブスク「ニッサン・クリックモビ」

■日産「ClickMobi(クリックモビ)」とは?

クリックモビ最大の特徴は、オンラインと郵送ですべての手続きを完結できる点だ。クリックモビ専用サイトから希望車種を選択し、支払金額を確認して申し込む。必要項目への回答と運転免許証の画像をアップロードするとリース審査が行われ、メールで結果が通知される。審査が完了すると、登録した住所に契約関係書類が届くので、各書類に記入・捺印して返送するだけで契約が完了する。後日、希望日に自宅に納車される流れだ。
ディーラーなどの販売店を介さずに納車まで完結することができ、購入前は専任のオぺレーターにチャットや電話で相談することができる。試乗や実車の確認にも対応しており、チャットから気軽に相談すれば販売店に取り次いでくれる。
購入後のサポートは、近隣の日産販売店のカーアドバイザーが担当する。インターネット時代を象徴するような新たな販売(リース)形態で、対面販売などの接触が敬遠されるコロナ禍の観点からも注目だ。

対象エリアを続々拡大中

対象エリアは続々拡大中で、2020年7月現在、北海道、茨城、群馬、埼玉、千葉、神奈川、岐阜、三重、静岡、愛知、山梨、長野、滋賀、京都、大阪、兵庫、岡山、島根、山口、高知、福岡、佐賀、大分、沖縄の24都道府県でサービスを実施している。
対象車種はDAYZ、ROOX、NOTE、X-TRALI、SERENAの5車種で、グレードやエクステリアカラー、オプション、契約年数(3年、5年、7年)、月々の想定走行距離などを選択可能だ。
いずれの車種にもドライブレコーダーやカーナビ、ETCが標準搭載されているほか、車種ごとにインテリジェントエマージェンシーブレーキやインテリジェントアラウンドビューモニター、SOSコールなどの先進安全技術が搭載されている。
販売店で購入する際と比べるとオプション・カスタマイズの自由度は低くなるが、一般的な装備をしっかり備えており、余程のこだわりがなければ十分満足できる装備と言える。
販売代金には、登録諸費用や重量税などの税金、環境性能割、自賠責保険、車検や点検、エンジンオイルなど消耗品の交換といったメンテナンス費用も含まれている。任意保険やガソリン代などは別途必要となる。
契約終了後は、契約車両の返却や再リース、購入(5、7年契約の場合)などを選択することが可能だ。

短期間使うなら!ホンダの中古車サブスク

■ホンダ「Honda Monthly Owner(マンスリー・オーナー)」とは?

ホンダは2020年1月、中古車を対象としたサブスクリプションサービス「Honda Monthly Owner」を開始した。最大の特徴は利用期間で、最短1カ月から11カ月まで利用できる。1か月単位で利用できるサブスクは国内自動車メーカーとして初で、気になる車を試乗がわりに1か月使ってみる、といった使い方も可能だ。
2020年7月現在、埼玉県和光市のHonda認定中古車販売店「U-Select(ユーセレクト)城北」のみサービスを提供しているが、今後サービス展開を順次拡大していく方針だ。同店では現在N-BOX12台が登録・表示されているが、いずれも利用中か本予約済みとなっており、人気の高さがうかがえる。このほかにも、FIT HYBRIDなども追加されているようだ。
利用方法は、会員登録後、予約ページからクルマを選択し、仮予約・本予約を経て自宅に送られる必要書類一式に記入して返送する。後は、車両の準備が完了次第、クルマを受け取りに来店するだけとなる。
利用料金には、各種税金やメンテナンス費用、自動車保険料がすべて含まれている。新車に比べ安価な中古車を対象に1カ月から利用可能な形態は他のサービスと比較してもハードルが低く、新たな需要を掘り起こす可能性が高い。

車のサブスク比較まとめ

各社のサービスをみると、自賠責保険料及びメンテナンス費用を含んで毎月定額となる点は共通だが、サービスの内容は少しずつ異なる。
安心感やサポートの充実を取るならトヨタのKINTOがおすすめだ。国内で一早くサービスを開始しており、株式会社KINTOを設立したトヨタの本気度がうかがえる。オンラインの手続きを重視するなら日産のクリックモビ、コストを重視するならホンダのマンスリーオーナーをすすめる。
コロナ禍を追い風に、クルマの新たなサービス提供のかたちとして、サブスクは広まっていくのか注目したい。

国内自動車メーカーのサブスク戦略 ←こちらの関連記事もチェック!

-2020年ニュース
-,

Copyright© 自動車業界最前線|MaaS・CASE , 2020 All Rights Reserved Powered by STINGER.