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スマートシティ事例10選|日本国内のスマートシティ取組みまとめ

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スマートシティとは何か
スマートシティとは、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)の先端技術を用いて、基礎インフラと生活インフラ・サービスを効率的に管理・運営し、環境に配慮しながら、人々の生活の質を高め、継続的な経済発展を目的とした新しい都市のことだ。

街全体のあらゆるモノやサービスがインターネットで繋がっていて、電気自動車が自動運転で走っていたりするような、近未来的な街というイメージで間違いはない。
このスマートシティは、世界中でプロジェクトが進められている。その理由としては、現在73億人の世界人口が2050年に95億人になると予想され、エネルギー消費が爆発的に増えることが懸念されていることに加え、今までSF映画のような空想世界でしか描けなかった都市を創ることができる技術が発達してきたためだ。日本では人口減少傾向だが、東日本大震災がきっかけでエネルギー供給の考え方が大きく変わってきている。
日本でスマートシティ化が最も進んでいる自治体の一つが福島県の「会津若松市」だ。コンサルティング会社の「アクセンチュア」が中心となり、約12万人の地方都市ながら、スマートシティの実証から実装に成功している。その後、会津若松市を「全国の先端を行く地方創生のモデル都市」とすることを目標に、スマートシティ領域における連携協定をオランダのアムステルダム市と締結したり、全国からデジタル活用の実証事業を誘致するなどの取り組みによって進展してきた。

会津若松市の取組み

会津若松市の具体的な取り組み
■「会津若松+」(あいづわかまつ・プラス)という住民ポータルサイトを立ち上げ、アクセスする住民の個人個人によって、違う情報が届けられる仕組みになっている。いわゆる、市政情報のパーソナル化・最適化だ。例えば保育所の情報や防災情報は住む場所によって欲しい情報が異なるため、個々に最適化した情報が届く仕組みを整備している。
■「マイハザード」自分がどこにいても、その地点からの避難誘導やハザードを伝えるサービス(開発中)
■DDMO(デジタルDMO)の取組みにより、デジタルによる広域観光(PRやサービス改善など)に取組み、訪日外国人3〜4倍の増加に成功している。
■PHR(パーソナル・ヘルス・データ)をオプトイン(個人医療データを「同意」によって利用を許可する代わりに、様々な医療サービスを受ける方法)利用する事により、デジタルヘルスの新産業やベンチャー企業がたちあがっている。
■「電子母子手帳」スマートフォンで使える電子母子手帳アプリ
■市役所から検診や予防接種のデータが母子手帳アプリに送信される。行政の縦割りによるデータ利用の弊害を本人にデータを返し集約する、という形で解決した(例えば検診データでいうと、乳幼児は健康福祉部、就学児は教育委員会など、市役所では同時にデータを扱う事ができない。)
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■会津若松市のスマートシティの拠点となるICTオフィス「AiCT」(アイクト)。2019年4月オープン。ICT関連企業やベンチャー企業など、大小様々な企業が入所。コンピューターの専門大学「会津大学」の優秀な卒業生の県外流出を防ぐことに繋がっている。
その他にも、農業やものづくりにもデータ変革が適用されており、IターンやUターンが起こる街づくりを推進している。

スマートシティの中核となるMaaS
スマートシティ構想の中でも重要になるのがモビリティの役割だ。電車や自動車、飛行機など、これまでも人類の歴史、進歩には常にモビリティが深く関わってきた。
スマートシティにおいてもそれは同様だ。具体的には、電車やバス、自動車から自転車に至るまで、さまざまな移動手段が統合され、まったく新しいライフスタイルが創出される「MaaS」が重要な役割を果たすことになるだろう。
MaaSでは、すべての移動手段は“ひとつ”になり、目的に合わせた選択が可能になる。そこには電車やバスなどの公共交通機関はもちろん、カーシェアやシェアサイクル、自動運転カー、スローモビリティや小さな交通なども含まれる。
そのすべてがスマートフォンさえあれば簡単に利用可能でき、そしてこのMaaSこそが、都市の抱える主な3つの課題を解決する要でもある。
たとえばMaaSにより、低所得者向け医療・福祉サービスの充実を目指す。そのために医療機関の予約サービスと交通データシステムを統合することで、診療日に、自動運転カーが自宅まで迎えに来ることなどを実現。さらに信号や街灯などのIoT化、誰もがモビリティの利用しやすい環境を整えることで、経済的な格差の改善までを目指すことなどが考えられる。

会津若松市のMaaS
会津Samurai MaaS プロジェクト

国内のスマートシティ事例 10選

【1】静岡県裾野市「トヨタ ウーブン・シティ」

"国内のスマートシティ事例 10選【1】静岡県裾野市「トヨタ ウーブン・シティ」"

トヨタは2020年1月7日(火)、アメリカ・ラスベガスで開催された世界最大規模のエレクトロニクス見本市「CES 2020」において、静岡県裾野市に「ウーブン・シティ(Woven City)」と呼ばれる実験都市を開発するプロジェクト「コネクティッド・シティ」を発表した。 網の目のように道が織り込まれあう街の姿から名付けられたこの都市では、初期は、トヨタの従業員やプロジェクトの関係者をはじめ、2,000名程度の住民が暮らすことを想定している。

人々が生活するリアルな環境での実証都市
このプロジェクトは、新しい技術を導入・検証できる実証都市を、人々が生活を送るリアルな環境のもとで作る。 その技術は、自動運転、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)、パーソナルモビリティ、ロボット、スマートホーム技術、人工知能(AI)技術など、人々の暮らしを支えるあらゆるものを対象としている。 今後、サービスが情報でつながっていく社会において、技術やサービスの開発と実証を迅速に行うことで、新たな価値やビジネスモデルを生み出すことを狙いとしている。

【2】東京都港区「ソフトバンクによるスマートシティ実証実験」

"国内のスマートシティ事例 10選【2】東京都港区「ソフトバンクによるスマートシティ実証実験" 東京都港区では、ソフトバンクと東急不動産による実証実験が計画されている。両社は、東急不動産がエリアマネジメント活動を行う竹芝地区(東京都港区)において、都市再生への貢献や産業振興などを目的として、共同で街づくりに取り組むことを発表した。
ソフトバンクのプレスリリース:竹芝地区でスマートシティを共創(2019年7月9日)

最先端のテクノロジーを街全体で活用するスマートシティの実現
プロジェクトが目指すのは最先端のテクノロジーを街全体で活用するスマートシティの実現だ。竹芝地区でデータ活用やスマートビルの構築に取り組むほか、ロボティクスやモビリティ、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、5G(第5世代移動通信システム)、ドローンなどの幅広い領域でテクノロジーの検証を行う計画である。 また、両社の他にも様々な事業者による最先端テクノロジーの検証も予定されており、都市の課題解決を実現するスマートシティのモデルケースを目指している。

【3】千葉県柏市「柏の葉スマートシティ」

"国内のスマートシティ事例 10選【3】千葉県柏市「柏の葉スマートシティ」"

千葉県柏市では柏市、三井不動産、柏の葉アーバンデザインセンターが幹事を務める「柏の葉スマートシティコンソーシアム」により、「柏の葉スマートシティ」が推進されている。 「柏の葉スマートシティ」は、「環境共生都市」「新産業創造都市」「健康長寿都市」の3つのテーマを掲げており、公・民・学の連携によって横断的に活用できるオープンなデータプラットフォームづくりを目指している。

駅を中心としたスマート・コンパクトシティ
「柏の葉スマートシティ」は、柏の葉キャンパス駅を中心とする半径2km圏に大学や病院、商業施設などを集めることで、人・モノ・情報を集中させ、駅周辺に集まるデータの収集と連携を強化している。収集されたデータは、公・民・学が連携してデータ駆動型の地域運営に活用していく。

【4】北海道札幌市「DATA-SMART CITY SAPPORO」

"国内のスマートシティ事例 10選【4】北海道札幌市「DATA-SMART CITY SAPPORO"

北海道札幌市ではICT活用戦略の目標のひとつとしてイノベーション・プロジェクトを推進している。データ活用によるイノベーションの創出をねらう分野横断的な取り組みであり、現在の都市課題の解消だけでなく、新たな価値の創造が期待されているプロジェクトでもある。

地域で発生したデータを地域で生かす
このプロジェクトの中核となるのが、官民データを協調利用するためのデータ連携基盤「札幌市ICT活用プラットフォーム」(「DATA-SMART CITY SAPPORO」)である。 「DATA-SMART CITY SAPPORO」は、データ登録、蓄積・管理、提供といったデータ関連機能、データ利活用の普及促進を図るためのダッシュボード機能、アカウント管理機能を備えており、地域で発生し、官民が保有しているデータを協調利用する、いわゆる「データの地産地消」を実現する。

【5】兵庫県加古川市「加古川スマートシティプロジェクト」

"国内のスマートシティ事例 10選【5】兵庫県加古川市「加古川スマートシティプロジェクト」"

兵庫県加古川市では、加古川市まち・ひと・しごと創生総合戦略にもとづき「子育て世代に選ばれるまち」の実現に向け、都市の安全・安心を中心とする情報通信技術利活用基盤を活用した事業「加古川スマートシティプロジェクト」を推進している。 事業の狙いは、市民の満足度や生活の質(QOL)向上を目指し、地域課題の解決を図ることにある。

データの活用による安全・安心のまちづくり
加古川市では、複数分野のデータを収集し分析などを行う基盤(プラットフォーム)の整備や、多様な主体が参加できる取り組み体制の構築などを目的とする、安全・安心のまちづくりに係るデータを活用したスマートシティのあり方検討事業を推進している。 収集したオープンデータは、行政情報ダッシュボードやスマートフォン(Android、iOS)向けの行政情報アプリ「かこがわアプリ」などで活用されている。

【6】香川県高松市「スマートシティたかまつ」

"国内のスマートシティ事例 10選【6】香川県高松市「スマートシティたかまつ」"

香川県高松市では、産学民官の多様な主体との連携を通じ、ICTを使った地域課題の解決と地域経済の活性化を図ることを目的に「スマートシティたかまつ」を推進している。

データ活用による地域経済の活性化
官民に散在するリアルタイムデータを「IoT共通プラットフォーム(基盤)」上に集約し分野横断(クロスドメイン)的に利用することで、行政の効率化と地域経済の活性化を図るのが狙いだ。 高松市のIoT共通プラットフォーム上にはすでに、防災分野では13ヵ所の水位センサと潮位センサからのデータが、観光分野では50台のレンタサイクルの移動履歴データが収集されている。さらに、福祉分野においても高齢者の呼吸や心拍等のバイタル情報の収集など、ICTを活用した地域包括ケアシステムの構築を計画している。

【7】福島県会津若松市「スマートシティ会津若松」

"国内のスマートシティ事例 10選【7】福島県会津若松市「スマートシティ会津若松」"

福島県会津若松市のスマートシティプロジェクト「スマートシティ会津若松」は、2011年3月11日の東日本大震災を受けた復興プロジェクトとしてアクセンチュアの参画により始まった。その後、会津若松市を「全国の先端を行く地方創生のモデル都市」とすることを目標に、スマートシティ領域における連携協定をオランダのアムステルダム市と締結したり、全国からデジタル活用の実証事業を誘致するなどの取り組みによって進展してきた。

まちづくりにおける3つの視点
「スマートシティ会津若松」は、産業振興を含めた「地域活力の向上」を図っていくこと、「安心して快適に生活できるまちづくり」を進めること、「まちを見える化」してまちづくりに役立てていくこと、の3つの視点でまちづくりを進めている。 スマートシティ会津若松による事業や成果は様々な領域にわたっている。市民向けには、スマートフォン向けのアプリ「あいづっこプラス」やWebサイト「会津若松+(プラス)」などにより、情報を提供している。

【8】神奈川県横浜市「横浜スマートシティプロジェクト」

"国内のスマートシティ事例 10選【8】神奈川県横浜市「横浜スマートシティプロジェクト」"

神奈川県横浜市では、「横浜スマートシティプロジェクト」が進められている。横浜市のプロジェクトは、2010年に経済産業省の「次世代エネルギー・社会システム実証地域」に選定されたことから始まり、2014年までの実証実験によりCO2排出量29%削減、省エネ率17%の成果が得られた。
(出典:横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)の取組と今後の展開について

エネルギーの最適化によるサスティナブルなスマートシティ
「横浜スマートシティプロジェクト」は、この実証実験で培ったノウハウを生かし、防災性、環境性、経済性に優れたエネルギー循環都市の実現を目指している。プロジェクトにはいくつもの事業者による事業が並行して進められている。 港北区綱島地区にあるパナソニックの事業所跡地を活用し、横浜市の他に国内外の民間企業を含め10団体によって開発が進められている「Tsunashima サスティナブル・スマートタウン」では、再生可能エネルギーや水素などの利用率を30%まで高めるほか、IT技術を活用したサービスも提供される。街全体の電力需要を見える化し、エネルギーを最適に融通していくことで、省エネな街の実現を目指している。

【9】福岡県北九州市「北九州スマートコミュニティ創造事業」

"国内のスマートシティ事例 10選【9】福岡県北九州市「北九州スマートコミュニティ創造事業」"

「北九州スマートコミュニティ創造事業」は、経済産業省が「次世代エネルギー・社会システム実証事業」として採択し、2011年から2016まで行われた実証事業だ。福岡県北九州市は、経済成長を担う新たな産業として本事業を位置づけ、新しい交通システムの構築、ライフスタイルの変革など、市民生活の向上や地域の課題解決につながる新しいまちづくりにつながる取り組みを目指してきた。

電力のダイナミックプライシングによる豊かな社会の創造
本事業のメインはスマートグリッド(次世代送電網)である。地域内のすべての需要家に、スマートメータと呼ばれる次世代の電力メータを設置、需給状況に応じて電力料金を変動させるダイナミックプライシングを実現した。この狙いは需要家が参加するエネルギーマネジメントであり、実際に10%程度の省エネ効果を実現した。 現在は、2018年に改定された北九州市都市計画マスタープランに従い、様々な領域において、実証から実装へのフェーズが進められている。

【10】埼玉県さいたま市「スマートシティさいたま新都心構想」

"国内のスマートシティ事例 10選【10】埼玉県さいたま市「スマートシティさいたま新都心構想」"

埼玉県さいたま市では、理想とする都市の縮図を「スマートシティさいたま新都心構想」とし、市民生活を構成するすべての分野を対象に「網羅的」にプロジェクトを展開している。 さいたま市の“副都心”の1つ「美園地区」において、新たなまちづくりを推進する情報発信・活動連携拠点となる「アーバンデザインセンターみその(UDCMi)」を起点に、 「公民+学」の連携による各種まちづくりプロジェクト・事業が進行している。この美園地区でのプロジェクトは「スマートシティさいたま新都心構想」の実現に向けた先導モデル地区として期待されている。

「まちのデータ」の一元化による生活支援サービス提供のワンストップ化
「スマートシティさいたま新都心構想」では、デバイスやメーカを問わず、さまざまな「まちのデータ」の収集・管理・活用を可能とする情報共通基盤(「共通プラットフォームさいたま版」)を中心とする。各種生活支援サービスをワンストップで提供することで、ライフスタイルやライフステージに応じた生活環境の実現と社会コストの最適化を図る。 また、サービス提供者が、事業規模を問わず本システムに参画できるオープンなシステムとし、新たなビジネス・コラボレーションの創出、地域経済活性化を目指している。

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