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国内自動車メーカーのサブスク戦略|トヨタ・日産・ホンダ

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100年に一度大変革期といわれている自動車業界において、各社今までの自動車販売業から脱却して新たなサービスの提供を開始している。その中でも代表的な新サービスが自動車のサブスクリプションサービスである。国内自動車メーカーのトヨタ・ホンダ・日産の各サービスを比較する。

トヨタのサブスク「KINTO(キント)」

ホンダのサブスク「Honda Monthly Owner(ホンダ・マンスリー・オーナー)」

日産のサブスク「NISSAN ClickMobi(ニッサン・クリックモビ)」

各社のサブスクサービス料金を比較

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トヨタのサブスク「KINTO(キント)」
3社の中で最も早く2019年2月にサービスを開始したトヨタのサブスクリプションサービス「KINTO(キント)」。
KINTOには、3年間で1台のトヨタ車に乗れる「KINTO ONE」と、3年間で6種類のレクサス車を乗り継ぐことができる「KINTO SELECT」の2種類のサービスがあり、いずれも支払いや登録諸費用、自動車税、任意保険、定期的なメンテナンスが含まれた月額定額サービスとなっている。販売店だけでなく、専用ウェブサイトからも申し込み可能であることも特徴だ。
月々の支払額は、「KINTO ONE」ではプリウスが4万6100~5万5400円、アルファードが7万9000~9万4500円など。
一方の「KINTO SELECT」は一律18万円で、昨年デビューしたES300hやUX250hなど6車種を6カ月ごとに乗り換えできる。
ただ、「KINTO ONE」は期間が3年間で、既存のカーリースに近い。定額なので任意保険が高くなりがちな若い人にはお得感があるものの、シーンに合わせてクルマを乗り換えできるというイメージではない。
2019年2月のサービス開始からトヨタファイナンシャルサービスと住友三井オートサービスの共同出資で生まれた同名の運営会社が説明会を行い、東京地区で試験導入した3~6月の4カ月間で83件、その後の全国展開では7~11月の5カ月間で868件の申し込みがあったことが発表されている。
日本自動車販売協会連合会が発表した、昨年の日本国内でのトヨタ車の販売台数は155万1204台なので、単純計算すれば、昨年5カ月間のKINTOのシェアは0.74%ということになる。
日本でのクルマのサブスクの成功例と言えるのが、スウェーデンのボルボが2017年から展開している「SMAVO(スマボ)」だ。2019年の実績では、新車販売の約9%がSMAVOでの契約だという。
苦戦しているKINTOだが、今後の展開次第では効果のあるサービスと考えられ、トヨタは2020年1月に、これまでトヨタ車だけだった「KINTO ONE」にプレミアムブランド「レクサス」を加えた「KINTO SELECT」を展開するなどサービスの拡大を図っている。

 

ホンダのサブスク「Honda Monthly Owner(ホンダ・マンスリー・オーナー)」
2020年1月に発表されたホンダのサブスクサービス「Honda Monthly Owner(ホンダ・マンスリー・オーナー)」は、3年契約となるKINTOに対し、最短1カ月から最長11カ月までという短期で利用できることと、中古車を対象としている点が特徴だ。
トヨタと比較して、1カ月単位で契約・解約ができる自由度の高さが最大の特長で、超短期でクルマを“所有”する今までにない顧客体験を提供する。
対象車種は「N-BOX」「フィット ハイブリッド」「フリード ハイブリッド」「ヴェゼル ハイブリッド」「N-BOX 車いす仕様車」といった5車種の中古車より展開開始。4月より「S660」も対象車種に追加予定。
利用方法は専用ホームページより、利用に向けた予約手続きを実施。郵送にて必要書類の手続きを完了し店頭にて車両受取/返却という流れ。
支払い方法はクレジットカードを使用するため、従来のローンやリース契約時のような時間のかかる契約書記入や審査は発生しない。
また、ハンディータイプ蓄電機の「LiB-AID E500」(500円/月)、チャイルドシート(1800円/月)、ジュニアシート(1200円/月)といった車両とセットで貸し出し可能なオプションを設定するなど、ホンダ車オーナーライフを充実させるホンダ製品を今後順次拡充していく。
現時点では、埼玉県内のホンダ認定中古車販売店「U-Select(ユーセレクト)城北」のみでサービスを開始。今後、同サービス展開を順次拡大していく予定だ。

 

日産のサブスク「NISSAN ClickMobi(ニッサン・クリックモビ)」

日産の「NISSAN ClickMobi(ニッサン・クリックモビ)」はKINTOと同じように新車が対象で、期間は3/5/7年の3パターン。現時点で展開しているのは、北海道札幌地区と愛知県・岐阜県・静岡県・三重県だ。トヨタ/ホンダと違うのは、自宅まで車両を届ける「納車」対応をしていることで、新型コロナウイルス感染拡大が懸念される昨今の事情を考えるとありがたい。
2020年3月時点で選択可能な車種は「デイズX(2WD)」「デイズ ハイウェイスターX プロパイロットエディション(2WD)」「ノートe-POWER MEDALIST」「ジューク 15RX V Selection」「セレナ e-POWER ハイウェイスターV」「セレナ ハイウェイスターV」の6種で、月額料金は契約年数や月間走行距離などで細かく変動する。
車両本体価格については、契約年数終了時点の想定価値(残価)を除いた金額を支払う仕組みのため、イメージとしては残価設定型クレジットと諸費用コミコミにしたリースを一つにまとめ上げた印象だ。
クリックモビの申し込みはWEBから行うことができるのも特色の一つだ。公式サイトから好みの車種を選択し、ボディカラーや任意オプション、支払いプランなどを選択すると月額料金が提示されるので、支払金額などを確認して申込ページ(リース審査)へ進む。
リース審査は、必要項目に答えて運転免許証の画像をアップロードするだけで開始され、審査結果はメールで通知される。
審査が完了すると、登録した住所に契約関係書類が届くので、送られてきた書類に記入・捺印して返送すれば契約完了となる。そして後日、希望した納車日に自宅に納車される流れとなる。

各社のサブスクサービス料金を比較
それぞれの月額支払額を比較する。前提として、トヨタと日産は新車、ホンダは中古車だ。
トヨタはもっとも安いコンパクトカーの「パッソ」が3万2780円から、デビューしたての「ヤリス」は3万9930円の価格設定となっている。
ホンダは軽自動車の「N-BOX」が2万9800円から、旧型にはなるが、コンパクトカーの「フィットハイブリッド」が3万9800円からとなる。
日産は軽自動車の「デイズ」が2万5630円から、コンパクトカーの「ノートe-POWER」が3万9930円だ。

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