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新型コロナウイルス発生でCASEにも変化が起きる?

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■MAZDA3がワールド・カーデザイン・オブ・ザ・イヤーを獲得。

新型コロナウイルスがいつ収束するのかまったく見えない日々が続いている。全国に緊急事態宣言も発出され、自動車業界全体にも大きな影響が出ている。
そんな中、MAZDA3がワールド・カー・オブ・ザ・イヤーの特別賞である「ワールド・カーデザイン・オブ・ザ・イヤー」を受賞したという明るいニュースが届いた。マツダの「魂動デザイン」が高く評価されたわけだが、新型コロナウイルスの影響で社会が大きく変革しようとしているタイミングにおいて、この受賞には違う側面が見て取れる。

キーワードは「CASE」の「S」

もともとダイムラーが提案した「CASE」はコネクテッド・オートノマス・シェアリング・エレクトリックの4つの言葉の頭文字をつないだもので、100年に一度の大変革期といわれる自動車業界の大きなテーマを示したものだ。いまや全メーカー、多くのユーザーの共通認識となっている言葉である。
しかし、新型コロナウイルスが発生し、ソーシャルディスタンスが叫ばれ、パーソナルスペースの確保が重視されることで、今後CASEを前提としたモビリティ社会にも大きな変化があると予想される。

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MAZDA3ハッチバックのスタイリングテーマは「エモーショナル」

アフターコロナ社会はスタイリングの価値が高まる

具体的にいえば、CASEの「S」であるシェアリングの未来に暗雲が垂れ込めてきたといえる。カーシェアリング業界は、ユーザーが使うたびに消毒するよう呼びかけるだろうが、その仕組みからどうしてもユーザーによって処理のレベルが異なってくる。将来的には、好きな場所で乗り捨てて、次のユーザーが利用するようなマッチングも考慮しているのがカーシェアリングだが、ユーザー同士の信頼でしか成り立たないシステムでは心配が残るのは必然だ。
新型コロナウイルスが収束した近い将来を「アフターコロナ社会」と呼ぶが、間違いなくアフターコロナ社会では現在よりも「清潔さ」のニーズが高まることは容易に想像できる。そうなるとシェアリングというビジネスは鈍化する可能性が高い。コロナウイルスが現在進行形のいま、公共交通機関の使用を不安に思い、自家用車のニーズが高まっている。企業もマイカー通勤を例外的に認めるケースが出てきている。
誰が乗ったかわからないシェアリングではなく、クルマを保有するという動きはすでに始まっている。
そうなると「CASE」の「S」は消滅するのか?
Sを除くCAEの3要素をまとめると”ネットワークにつながる自動運転の電動車両”というのが未来のクルマ像だ。これまでシェアリングを前提に考えられ、未来のクルマは没個性的になると捉えられてきた。コネクテッドとオートノマス(自動運転)は走行性能での差別化がしづらくなり、エレクトリック(電動化)性能も各社で同等になっていくだろう。さらにシェアリングが進むと、ユーザーからブランドロイヤリティは消滅しかねない。
しかし、アフターコロナ社会でソーシャルディスタンスやパーソナルスペースへのニーズがいまよりも高まり、シェアリングが避けられるようになると、自動運転の電動車両を所有するという未来がやってくるかもしれない。
走りにおける差別化が極小化し、遮音性能などの快適性やパッケージに由来する居住性が重視されるだろうが、ブランドごとの差別化ポイントとして重視されるのは、「スタイリング」となるだろう。それこそが個性的な要素だと考える。
新型コロナウイルスは世界的な課題となっている。アフターコロナの変化は世界中で起きるのだ。そしてマイカー所有というトレンドは世界的に広がる可能性がある。そのとき、クルマを差別化する最大のポイントがスタイリング(Styling)となることは十分に考えられる。
近い将来、自動車業界のトレンドは、コネクテッド・オートノマス・スタイリング・エレクトリックの頭文字をとった「新CASE」に生まれ変わる日がくるかもしれない。
そうなったとき、マツダのようにデザインコンシャスなブランドとしてイメージを強めていったメーカーは大いに躍進するだろう。

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