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自動車業界の異端児「テスラ」の戦略

投稿日:2020年3月7日 更新日:

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電気自動車メーカー「テスラ」

シリコンバレーを本拠地とする高性能電気自動車メーカー「テスラ」。数名のエンジニアによる「ガソリン車よりも優れていて、速く、楽しく、運転に妥協する必要がないことを証明したい」という想いのもと、2003年に創業した。「持続可能なエネルギー社会へ世界の移行を加速する」をミッションに掲げ、世界の最先端で注目を浴び続けている。
2020年1月テスラの時価総額は過去最高を記録した。フォードとGMの時価総額を足しても追いつかない数字(約920億ドル、1月17日時点)だ。

破天荒経営者「イーロン・マスク」

テスラの社長イーロンマスクは、スタンフォード大を2日で辞めてペイパルを興し、テスラの前身であるテスラモータース、ロケット会社(スペースX)を立ち上げ、民間初の宇宙ロケットで国際宇宙ステーションドッキングに成功した男である。その破天荒さは枚挙にいとまがない。世界最速のスーパーカーを発売。太陽光発電、EV自動車で環境を守り、宇宙ロケットで人類を火星に送り込む。スティーブ・ジョブズを超える、いま全米一有名な男といっても過言ではない。

シンプル&ミニマルデザイン

テスラ車の内装は、ステアリングと左右のAピラー横一線につながるウッドパネル、15インチのタッチスクリーン式ディスプレイしかない。エアコンやオーディオなどの操作は15インチタッチスクリーンで行うため、スイッチ類がないのだ。
このタッチスクリーンがメインコンソールの役割を果たし、エアコンやオーディオ、ドアの開閉さらにはスピードメーターの役割も果たす。外装も、無駄な作りがなくシンプルなデザインとなっている。特に、初期の「モデルS」以外ではフロントに存在するグリルを無くし、電気自動車の強みを最大限生かした作りとなっている。

異常な加速力

テスラ車の特徴として、その加速性能が挙げられる。テスラのスポーツカーとされるロードスターは0㎞/hから100㎞/h加速はなんと2.1秒。これは、GT-Rやポルシェをも凌ぐ異常な加速性能である。

 

 

アップデートで進化する自動運転

テスラは販売当初からオートパイロットを採用し、自動運転レベル2を全車標準装備している。レベル2というのは、運転中のレーンチェンジや加減速といった一部動作をシステムが自動で行う。すべてのテスラ車には将来自動運転に対応するために必要となるハードウェアが搭載されている。自動運転機能が進化していくにつれて、ワイヤレスによるソフトウェアアップデートを通じて、テスラ車は将来も継続的にアップグレードされていく。

テスラの「ギガファクトリー」

テスラの工場もまた、今までの生産工場とは明らかに異なる。テスラの大規模工場はギガファクトリーと呼ばれ、ネバダにある工場は、世界で一番大きい面積を擁する建物である。テスラは従来の自動車メーカーとは違い、電気自動車専用として車体からパワートレーン、内装品に至るまで独自設計しているのが特徴である。また無数のカメラやセンサーを搭載したロボットを大量導入した生産ラインは日本の自動車工場とは明らかに異なる。

 

テスラの販売戦略

主力車「モデル3」の廉価版を米国で発売したのに合わせ、イーロンマスクはオンライン販売への全面移行を表明。「スマートフォンから1分でテスラを買うことができる」と強調した。購入前に販売店で試乗する必要がないように、購入から7日以内、または走行距離が1600キロメートル以下であれば代金の全額払い戻しを受けられるようにした。

販売面では、初期から一貫して直販方式を採用しており、D2C(Direct to Consumer)企業である。日本メーカーに限らず、大手自動車メーカーは販社(代理店や販売会社)を通じての販売が主流のため、かなり特異な存在だ。また、アニュアルレポートの詳細を確認すると、マーケティング/プロモーション/広告費用として、2019年度は$27M(29億円)ほど投下。広告宣伝費の内訳は不明だが、トヨタが5,000億円近く投下しているのと比較して集客および販促の効率が異常に良いことは確かだ。

 

テスラのミッションは、冒頭に述べたように持続可能なエネルギー社会への輸送手段の移行だ。
イーロンマスクは道を走る全ての自動車がEVに変わる未来を予想し、テスラ車をが中心となる社会を目指して日々進化を続けていくだろう。

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